ファスティングとして取り組まれるケースもありますね。
「興味があるけど何がいいの?」
「具体的にどうすればいいの…?」
そんなご相談をいただくことも少なくありません。
断食は、間違った方法で取り組んでしまうと、身体に負担をかけるだけ、ましてや結果的に体重を増やす結果を招きかねません。
・断食のメリット
・成功につながる断食の方法
・重要!断食後の生活
ダイエット効果も期待できる断食、今日は正しい断食の方法と、成功のポイントを一緒に確認していきましょう!
Contents
断食は何がいいの?
一定の期間、全ての食物または特定の食物の摂取を絶つ「断食」。
元は宗教的な行為ですので、お寺の修行などを思い浮かべられる方もいるかもしれませんね。
最近ではダイエット方法としても注目されるその方法ですが、どのような効果が期待できるでしょうか。
体内のデトックス効果
断食を行うことは、つまり腸に食べ物が入ってこない状態を作ります。
毎日毎食送られてくる食べ物を休みなく消化吸収しなければいけなかった腸が、栄養を吸収すること以外の働きができるようになります。
ここで、腸は腸中に長期間存在している老廃物を排出することに注力します。
つまり、腸の中がデトックスされる効果が期待できます。
食習慣改善のきっかけ作り
一定期間食べ物を絶つことによって、これまでの食生活を立て直す効果が期待できます。
断食期間にもよりますが、無事断食を乗り越えられた方からは、胃が小さくなった、以前より食べられない、すぐお腹いっぱいになるといった感想もよく挙げられます。
また、味覚が敏感になって薄味でも十分に美味しく食べられる、油物や甘いものが自然と欲しくなくなった、というお声もよく耳にします。
もちろん、その後の食習慣をご自身でしっかりと見直して取り組んでいく必要もありますが、ダイエットのスタート、停滞期の突破策として良いきっかけ作りになることが期待できます。
内臓機能の回復
腸以外の内臓器官についても、消化吸収を行うために日々体は働き続けています。
食事を控えることによって、体の機能を休めたり、普段できていない活動を優先させたりする効果が期待できます。
十分に休息のとれた体は、機能を高めた状態でまた働き始めてくれるため、断食後のダイエット効率を高めることも期待できます。
あわせて読みたい 持っていると役立つ!ダイエット系資格まとめ近年、健康志向な人が増加し、自主的にジムへ通ったり食事制限を行ったりする人が増えてきたように思います。「もっと健康的に痩せる方法はないの?」断食の方法をチェック!
ただ食べることを我慢すればいい、そうして取り組んだ断食は失敗に終わるでしょう。
成功のポイントをしっかりおさえることが大切です。
3つのポイント!成功の鍵は『前後』にあり
断食と言っても、ただ食事をとらない日を作るだけではありません。
「準備期」と「回復期」が必要です。
例えば1日断食をするのであれば、前日1日は準備期、次の1日は「回復期」と考えて、結果的に3日間が必要です。
【準備期】断食前の食事
準備期とは、身体を断食に備える重要な準備期間です。
具体的には次のような項目を意識しましょう。
・1日を通して、油物や甘いもの、刺激物、アルコールなどを控え、消化吸収のされやすい食事を意識する
・夕食は、タンパク質(肉、魚、卵、乳製品、大豆製品など)を控える
・夕食は、21時まで(または就寝3時間前まで)に終えるようにする
【断食期】
断食期は、いよいよ本番です。ここはとにかく忍耐。選んだ断食方法に合わせて、乗り越えましょう。
【回復期】断食後の食事
回復期は、身体を通常の状態に戻すための重要な期間です。
基本的に断食を行った日数と同じ日数を確保することが推奨されています。
翌朝は、おかゆからスタートし、重湯に近い状態のものが理想です。(市販のものを使うときは、水を加えるなど)
昼食では、おかゆと火の通った野菜(スープや煮物など)、といったように少しずつ品数を増やしながら、普段の食事に戻していきましょう。
回復期が終わったとしても、油断は禁物です。
断食終了後、1週間は準備期と同様に、油物や甘いもの、刺激物、アルコールなどを控えられるよう、事前に飲み会や外食の予定を調整しておけると安心です。
断食期にばかり意識がいきがちですが、準備期と回復期を怠ることは、ファスティングの効果を大きく左右します。
準備期が行われていなければ、体に急な負荷がかかり、回復期が行わなければ、体は影響を敏感に受けやすい状況ですので、むしろダメージを与えてしまう可能性があります。
スケジュールをしっかり調整して、断食の日程を決定しましょう。
①準備期の食事
②回復期食事
③断食が終わってから食事
この3つにしっかり取り組むことが欠かせません。
まずは「1日断食」
「断食をしたことがない」そんな方はまず1日断食からはじめてみましょう。
その名前の通り、丸1日食事をしない断食です。
週末などに気軽に行うことができます。
注意点として、断食をしないのは1日だけですが、断食には「準備期」と「回復期」が必要です。
結果として、1日断食には3日間が必要です。
ベテランなら「長期断食」
「すでに断食を経験したことがある」
「1日断食は平気でクリアできた!」
そんな本格的に実践したい人は、2日以上の断食方法もあります。
長期の断食は、当然1日断食よりも大きな効果が期待できますが、効果が出やすい分リバウンドのリスクも高くなります。
より注意して、準備期、回復期に向き合いましょう!
近年では、ダイエット合宿や断食道場などもありますので、専門家監修の元実施する方法が安心です。
気は抜けない!断食後の生活
回復期が終わったからといって、安心してはいけません!多くの断食ダイエットが失敗に終わるのは、ここで普段の生活に戻ってしまうためです。
大切なのは、リセットした体でどう過ごすかということです。
ご自分の食習慣を向き合い、問題点を改善していきましょう。
食べ過ぎていませんか?
断食直後は、胃が敏感な状況です。
炭水化物、間食、脂っこい料理など食べ過ぎだと心当たりがある点は、しっかりセーブするよう意識しましょう。
もちろん、食べ過ぎている分は最適量へ減らす必要がありますが、必要な栄養素をゼロにしてしまわないよう合わせて注意が必要です。
例えば、ダイエットの天敵とされがちな炭水化物ですが、炭水化物も身体にとって必要なものです。
炭水化物抜きダイエットを始めるその前に、過剰摂取しているポイントがないか振り返ってみましょう。
おかわりしない、食事で炭水化物メニューを組み合わせない、お菓子を食べないなど、まずできることがあるはずです。
空腹感を感じていませんか?
少しずつ普段の食事に戻していく中で、食事だけで物足りなさを感じる時があるかもしれません。
間食をしたり、食事の量を増やしたりするその前に、同じものを食べていても、食べ方を変えることで満腹感を感じやすくすることができます。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べましょう、とはよく言われますが、噛む行為を繰り返すことは、満腹中枢を刺激し、脳に満腹感を感じさせる働きがあります。
ただ、満腹感を感じるのは食事を始めてから20分程度かかると言われていますので、ゆっくりよく噛んで食べることが満腹感を感じるために必要です。
食べる順番を変える
次の項目でも紹介しますが、食事を野菜から食べはじめることで満腹感を感じやすくなります。
また、少し話がそれますが、満腹感を感じ、それを持続させるためには血糖値が大きく関わってきます。
血糖値とダイエットの関係
血糖値とは、ブドウ糖の血液中の濃度をさしています。
私たちが食事から摂取する炭水化物が、体内で分解されるとブドウ糖になるのです。
血糖値が急激にあがってしまうと、ホメオスタシス(体内の状況を常に一定に保とうとする機能)が働いて、血糖値を下げるホルモンが大量に分泌されます。
血糖値の急上昇がもたらすホルモンの大量分泌、そしてその後起こる急下降。
この急下降が起きると、脂肪の蓄積が進むと言われています。
また、血糖値の上下は満腹感にも関係しますので、緩やかに上昇させて緩やかに下降させること、急上昇・急下降を避けることが重要です。
血糖値を急上昇させるポイントのひとつが、空腹時にいきなり炭水化物を摂ることだと言われていますので、空腹時にいきなり炭水化物を食べることはさけ、まず野菜から、そしておかず(タンパク質)、少しお腹が満たされた頃に炭水化物へという順番を意識してみてください。
バランスよく食べていますか?
空腹感を感じてしまう、という場合は、食事で必要な栄養素を十分に摂取できていない可能性があります。
ダイエットというと、減らすことに注目しがちではありませんか?
効果的なダイエットのためには、必要なものを十分に摂ること、増やすことも必要です。
野菜
野菜といえば、なんとなく身体に良いものというイメージは皆さんあるかと思いますが、改めて推奨する理由は2つです。
1つは、ビタミン・ミネラルといった不足しがちな栄養素を多量に含むことです。
これらの栄養素は、不足すれば代謝が落ちる原因にもなりますし、ダイエット効率を下げる要因になる場合があります。
2つ目は、満腹感を得られやすくなります。
食物繊維な野菜類を多く食べることは、自然と満腹感を感じやすい習慣になりますので、無理して我慢するストレスも野菜を食べることで回避できます。
食事はまずは野菜から、を意識してみてください。
タンパク質
お肉はダイエットに良くない!なんて声もききますが、決してそんなことはありません。
肌や髪、爪など見た目に関わるあらゆる細胞を作るのはタンパク質です。不足してしまえば、美しく痩せることが叶わなくなるでしょう。
満腹感を持続させてくれる働きもありますので、毎食欠かさないのが理想的です。
タンパク質としてあげられるのは、お肉、お魚、卵、乳製品、大豆製品など様々ありますが、それぞれ含まれる栄養素が異なりますので、特定のものばかりでなく、バランス良く食べるように意識してみてください。
お肉や魚は脂身の多いものを避けられるとダイエット中は安心ですね。
諦めていませんか?
断食直後は調整できても、いつまでもセーブはできない。
仕事や友達との付き合い、外食が増えればもう仕方ない…そんな風に諦める必要はありません。
どうしても決めたことを実現できない日もあります。
毎日100%完璧な生活を続けることは誰でも難しいものです。
食べ過ぎた、飲みすぎた、そんな日があっても、諦めたり落ち込んだりする必要はありません。
1日2日できなかったからといって、諦めてしまわないことが重要です。
できなかったことばかり考えるのではなく、「できること」を考えてみましょう。
その場でできること、その後できること、考えれば沢山のことが挙げられます。
ケーキを食べてしまった、お土産や友人との付き合いで飲み会に、ご褒美で、いろんなシーンがありますね。
そんな時は、ケーキは炭水化物ですから、その日の夜は炭水化物を抜くという調整もありです。
いつもお菓子で主食を代用するのは、その他の含まれる栄養素が違うので問題がありますが、時々の調整であればこうした方法も考えられます。
他にも、飲み会が続いてしまう、そんな時はまず飲み会で、食べ物は選べるでしょうか。お酒の種類や量は自分で選べるでしょうか。
飲み会だからと言って頭から諦める必要はなく、調整次第ではバランスの良い食事をすることだって可能です。
お付き合いでどうしても自分では調整できない、そんな時は前後の食事も含めて調整を考えられると良いですね。
「今日は夜飲み会だから、昼食は野菜中心のヘルシーなものを選ぼう」
「飲み会が続いていたから、しばらく油物は控えようかな」
食事を1回1回で考えるのではなく、1日、1週間と幅広く考えてバランスを調整するよう意識してみてください。
ここで大切になるのが、普段の習慣が整っていることです。
人間の身体には、ホメオスタシスという身体の機能を一定に保とうとする働きがありますから、普段のベースがどこにあるかが重要です。
日頃から意識して整った生活習慣が送れていれば、時に乱れたとしても少しの調整で難しくなく元に戻ることができます。
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断食の効果を紹介してきましたが、断食をダイエットの切り札のように考えるには危険です。
たとえ数日我慢して痩せられたとしても、大切なのはその後の習慣改善。
何も変わらない毎日に戻れば、せっかくの減量もまた元に戻ってしまう可能性が高いと言えます。
正しい断食で効果を最大限に得た上、これをひとつのきっかけとして、毎日の生活習慣を見直していきましょう!
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