食べるダイエット?話題沸騰ケトジェニックダイエットを管理栄養士が解説!

最近よく聞くケトジェニックダイエット。

ダイエットなのに食べて良いということで話題になっているようですね。

しかし、痩せたいのに本当に食べても良いのか疑う気持ちが隠せない、そんな方も多いかと思います。

食べても痩せると言われるその理由を理解することは、正しくダイエットする上でも重要なこと。

今回は、ケトジェニックダイエットが痩せると言われる理由と、実践の上での注意点をまとめてみました。



ケトジェニックダイエットとは?


ケトジェニックダイエットとはこれまでのカロリーという概念とは一線を画すダイエット方法で、糖質をできる限り制限する一方でタンパク質、食物繊維とミネラルをしっかり食べる食事法です。

糖質さえ制限していれば、お肉や卵、チーズ、大豆類をたくさん食べても良いということで人気となっているようです。

糖質を制限するだけでなぜ痩せるの?

糖質を抑えた食事をすると、エネルギー源としての糖質が不足し、その代わりに体内の脂肪がエネルギーに変わるため、脂肪が燃焼するという仕組みです。

脂肪を燃焼する際に「ケトン体」という物質が生成されてエネルギーとして燃焼されるわけですが、ケトジェニックとはこのケトン体を作りだし、脂肪をエネルギーに変えることを示しているのです。

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第三の回路、ケトン体回路


ヒトの体はエネルギーを作るための回路が3つあります。

第一の回路

1つ目は「解糖系」と呼ばれる回路です。

糖質が分解され糖エネルギーとして燃焼され、燃焼されなかった糖質はグリコーゲンまたは中性脂肪に変換されて貯蔵されるものです。

普段の食事で糖質摂取している人は、この解糖系と呼ばれる回路にて食物から摂った糖質を分解してエネルギーを得ているのです。

ほとんど全ての生物が解糖系と呼ばれる回路を持っており、もっとも原始的な代謝系とされています。

第二の回路

2つは「糖新生」と呼ばれる回路。

エネルギーとして蓄えられていたグリコーゲンがなくなり糖エネルギーが枯渇した際に、筋肉を分解してアミノ酸等から糖エネルギーを生み出す回路です。

絶食を行うと糖不足を補うため筋肉が分解されてこの糖新生が起こり、筋肉量減少につながります。

第三の回路

そして3つ目が「ケトン体回路」と呼ばれる回路です。

ケトン体回路はグリコーゲンがなくなり糖エネルギーが枯渇した際に、中性脂肪を分解して脂肪酸エネルギーとケトン体エネルギーを生成する回路です。

ケトジェニックダイエットは、あえて糖質を摂らず、ずっと枯渇した状態にしておくことで、このケトン体回路での燃焼による効果を期待するものです。
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ケトジェニックダイエットのルール


ケトジェニックダイエットは、糖質をできるだけ制限し、タンパク質、ビタミン・ミネラルや食物繊維を積極的に摂取する食事法です。

摂取する糖質量の目安は1日当たり60g以下といわれています。糖質60gはだいたいお茶碗いっぱいのご飯くらいに相当します。

具体的に控えるべき食品、積極的に食べたい食品をみてみましょう。

控えるべき食品

基本的に、穀類は糖質のため、ごはん、食パン、うどんやそば、スパゲッティ等は控えるのが良いでしょう。

特に注意したいのが、イモ類や根菜類。

これらは野菜にカテゴライズされるため、安心して食べてしまいがちですが、イモ類、人参やゴボウ、カボチャなどの根菜には糖質が多く含まれているため、できるだけ控えましょう。

同じく、果物にも果糖とよばれる糖質が含まれています。

アボカド以外の果物は控えるほうが良いでしょう。

盲点となりがちなのは調味料。砂糖、みりんはもちろん、ケチャップやソース、市販のドレッシングにも糖質が含まれているため、量に注意が必要です。
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食べて良い食品

肉類、魚介類、卵や大豆製品はタンパク質が主成分のため、食べても差し支えありません。

糖新生を行う際に筋肉のアミノ酸が消費されるため、筋肉のタンパク質を維持をするためにもケトジェニックダイエット中はタンパク質を多めに摂取することが大切です。

あわせて葉野菜、きのこ類、海藻類についてはビタミン・ミネラル補給のためにも積極的に摂りたい食品です。

お酒を飲みたい場合は、焼酎やウォッカなどの蒸留酒を選択すると糖質を控えることができます。

最近ではこんにゃく麺や、低糖質パン(ふすまパン)等、低糖質食に対応した商品も多いようです。

どうしても麺類やパン類が食べたい時は、これらを利用することをおすすめします。
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始める前に知っておくべき注意点

効果の根拠

もともとケトジェニック食は、てんかんや糖尿病の治療としてとりいれられていたと言われています。

ケトジェニック・ダイエットのメカニズムについてはいまだ明白になっておらず、ダイエット効果についてはヒトを対象とした臨床実験によるデータはなく未知な部分も多いようです。

一方で、ケトジェニックダイエットの減量効果について多くの研究より報告されているため、試して見る価値はあるかもしれません。

腎臓への負担

ケトジェニック食はタンパク質摂取量が多くなる傾向があり、腎臓に負担をかけてしまうおそれがあります。

腎機能に問題がある場合は気をつけなくてはなりません。

ケトジェニックダイエットを実践するときは主治医と相談しましょう。

長期ダイエット

ケトジェニックダイエットについては賛否両論ありますが、糖質をぎりぎりまで制限するため長期的なダイエットには不向きと言われています。

ケトジェニックダイエットを実践する場合は2週間から1か月を目安に行いましょう。

それ以上長く続ける場合は専門の医師の監修のもと行うことをおすすめします。
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いかがでしたか?

ケトジェニックダイエットは糖質さえ注意すれば、ステーキ肉をたくさん食べても良いと言われるダイエット法です。

ただし、そのメカニズムや根拠についてはまだ未知な部分が多いのも事実。

ケトジェニックダイエットを実践する場合は、個人で管理できる範囲で、または知識・経験の豊富な医師やトレーナーの指導のもとで行いましょう。
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