管理栄養士が教える!ダイエットには乳酸菌!?乳酸菌の活用術とは

あなたは、なんとなく”ヨーグルトはカラダに良いんだ!”と思っていませんか?
ヨーグルトを食べると「お腹の調子が良くなる」「便秘がなおる」ということをよく耳にすると思います。
しかし、これらの話はヨーグルトがポイントなのではなく、ヨーグルトやチーズなどに含まれる”乳酸菌”がポイントとなっているのです。
では、乳酸菌のどのような働きが健康的な体づくりをサポートしてくれるのでしょうか?誰でも便秘改善できるのでしょうか?ダイエット時に乳酸菌が注目されている理由とは…?
そこで今回は、乳酸菌の働きや食生活への取り入れ方についてご紹介していこうと思います!ダイエットしたい方だけでなく、体の中から綺麗になりたい方にもぜひ参考にしていただきたい内容です。



ダイエットの成功を左右する乳酸菌

乳酸菌とは

乳酸菌は、炭水化物(糖類)をエネルギー源として乳酸をつくり出す細菌の総称です。
総称なので、1つの細菌を指す言葉ではありません。多量の乳酸をつくり出す細菌をまとめて”乳酸菌”と呼んでいるのです。現在までに約250種以上の細菌が乳酸菌として正式に認められているそうです。
乳酸菌は、食品だけでなく植物の表面や動物の体内など自然界にも多く生息しています。人の体の中では腸内に多く存在しています。

乳酸菌とビフィズス菌

ちなみに…
ヨーグルトを購入する際に”ビフィズス菌”という言葉もよく目にすると思います。この”ビフィズス菌”は、乳酸と酢酸をつくり出す細菌の総称です。
そのため、乳酸菌とはまた別の細菌として分類されています。
乳酸菌は、酸素のある環境でも増殖することができます。しかし、ビフィズス菌は、酸素があると生育できません。
このように”乳酸菌”と”ビフィズス菌”は、細菌としての特性が異なるのですが…現実的には広い意味で乳酸菌として扱われることが多いようです。そのため今回は、ビフィズス菌も乳酸菌の仲間として扱っていきますね。

乳酸菌のはたらきとダイエット

乳酸菌は、腸内で悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整えるはたらきがあります。
このはたらきが”ダイエットのキーポイント”となるのです!
しかし、そう言われても…
「腸内環境を整えてくれる=腸内にたまったものを排出してくれる…?つまり余分なものをだして体重を減らす…ということ?」
と、いった風に「乳酸菌が”なぜ”ダイエットに良いのか」がまだはっきりとしませんよね。もう少し、詳しく説明していきます。

食事からとった炭水化物や脂質は、体の中のエネルギー源となります。とりすぎると「消費しきれなかったエネルギーが脂肪として体の中に蓄積」されます。
このとき、腸内細菌がつくりだす短鎖脂肪酸が増えることでGPR43*が活発化し、過剰なエネルギーの蓄積を防ぎ、筋肉によるエネルギー消費を増やす方向に誘導することで肥満などを防ぐといわれています。
(*GPR43とは、腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸のこと。活性化すると脂肪細胞に脂肪酸が蓄積することを防ぐとされています。)
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キレイな腸内環境の重要性

腸が”第二の脳”と呼ばれているのはご存知でしょうか?
腸は、私たちの意志とは関係なく自分の意志で24時間休まずはたらいてくれています。

さらに、私たちの体に栄養素を取り入れるためには腸が欠かせません。
実は、食べ物を「食べる」という行動だけでは体に栄養素は行き渡っていません。食べ物は、口で噛み砕いたのち胃などで細かく分解されます。そして、その栄養のほとんどは小腸で、水分は大腸で吸収されます。吸収する際にも、害のあるものは排出したり体内へ侵入されないように攻撃までしてくれるのです。このように腸は、人の体にとってとても重要な器官です。

腸にとっては、これらは仕事です。24時間これらの仕事をこなすには、はたらく環境が整っていないと大変ですよね…。なので、自分の腸のためにも体のためにも腸内環境(腸のはたらく場所)は、キレイにしておくことがポイントになってきます。
栄養の入り口は、”口”ではなく”腸”であることを忘れずに!あなたの体のためにも腸内環境を整えていきましょう。

理想の腸内細菌バランス

では、どういった状態を”キレイな腸内環境”というのか説明していきますね!
私たちの腸内には1,000種類以上の腸内細菌が100兆個ほど生息しています。腸内細菌は、菌種ごとに腸壁に張り付いている様子が花畑にみえることから”腸内フローラ(腸内細菌叢)”とも呼ばれています。
これらの菌は、はたらき別に大きく3つに分けられています。

【善玉菌】
 体に良い影響を与える菌。
 主な菌:乳酸菌・ビフィズス菌など
 特性:食べ物を発酵し、腸内を酸性に傾ける。オリゴ糖や食物繊維が栄養源。

【悪玉菌】
 体に悪い影響を与える菌。
 主な菌:大腸菌・ブドウ球菌など
 特性:食べ物を腐敗し、アルカリ性に傾ける。たんぱく質や脂質が栄養源。
 
【日和見菌】
 善玉菌と悪玉菌の中間に位置する菌。
 特性:善玉菌or悪玉菌のどちらか多い方と同じはたらきをする。

通常、人の腸内に1番多く存在するのが日和見菌、次に善玉菌、最後に悪玉菌になっています。
そして、理想とされる腸内細菌バランスは…
善玉:悪玉:日和見 = 2:1:7
になります。

上記をみて分かる通り、日和見菌を善玉菌の味方にすることがポイントになります!
善玉菌と悪玉菌は絶えず闘い、縄張り争いをし、日和見菌は常に強い方のファンになるイメージです。
食事が欧米化したり、肉類のとりすぎにより悪玉菌が増加するとされているので極端な食事制限ダイエットは避け、バランスの整った食事で善玉菌を増やしていきましょう。

ダイエットだけじゃない!?乳酸菌のはたらき

便秘

乳酸菌は、腸に刺激を与えてぜん動運動を活発にし、便の排出をサポートします。
一方、腸内細菌バランスが悪玉菌に傾くと…
腸内環境が悪くなるため腸のぜん動運動のはたらきが低下していきます。その結果、腸内に腐敗物が増えどんどんアルカリ性に傾いていきます。アルカリ性になると悪玉菌はますます増えていき、便秘期間も長くなっていきます。

免疫力

免疫システムの60%以上は腸に集中しています。特に乳酸菌やビフィズス菌は、この免疫システムのはたらきをサポートしていることが分かっています。
例えば、腸内環境の乱れが大きな原因とされている花粉症の改善やアトピー症状の予防・緩和に効果を発揮するようです。
逆に、腸内環境が乱れると、アレルギーやがん、ウイルスの感染の可能性が高くなるとされています。

ストレス

腸内環境と脳は互いに影響しあっているとされる「腸脳相関」が関係しています。例えば、腸内環境が整うとストレスが緩和するというものです。
これは、ある実験でビフィズス菌をとった際に、幸せホルモンとされる”セロトニン”の前駆体であるトリプトファンが増加したためだとされています。

乳酸菌の活用ポイント

バランスの整った食事

乱れた食生活は、腸内環境悪化のもと!極端な食事制限ダイエットはおこなわず、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
乳酸菌は、炭水化物(糖類)をエネルギー源としています。糖質制限をおこなうと善玉菌が減ってしまいます。お肉などのたんぱく質に偏った食事をとると悪玉菌のエサとなるため、悪玉菌が増えてしまい、腸内環境が悪くなってしまいます。

2週間の継続

乳酸菌は、様々な菌の総称のため多種多様です。そのため、あなたに合った乳酸菌を見つけていくことが重要です!
ほとんどの乳酸菌は、胃酸などの影響で死んでしまうそうです。そのため、毎日食べて腸内環境を変えていく必要があります。菌が増えるのに約2週間程度の時間がかかるため、まずは、同じ種類を2週間とり続けてみてください。

食べ方

食べる量

 ・ヨーグルト:1日100gを目安に。
 ・チーズ:ベビーチーズで、1日2個を目安に。

オリゴ糖と食物繊維と一緒に食べる

オリゴ糖と食物繊維は、消化・吸収がされにくく大腸まで届き、善玉菌のエサとなります。
【オリゴ糖が多く含まれる食材】
大豆、納豆、たまねぎ、ごぼう、ねぎ、にんにく、バナナなど…

様々な発酵食品

ヨーグルトやチーズ以外にも乳酸菌が含まれる食材はたくさんあるので日々の食事でうまく取り入れていきましょう!

 ・味噌
 ・漬物
 ・ピクルス
 ・キムチ
 ・塩麹
 ・アンチョビ など…

睡眠時間の確保

腸が活発になるのは副交感神経が優位になっているときです。例えば、私たちが寝ている間。
睡眠時間が短かったり、就寝時間がバラバラだと腸のリズムが乱れてしまいます。十分な睡眠時間を確保して、腸をしっかりはたらかせましょう!

便チェック

現在のあなたの腸内環境が整っているかどうかを簡単にチェックするには、便を観察するのがおすすめです!
 ○ 良い状態:黄色がかった褐色でやわらかめのバナナ状。匂いはあるが臭くない。
 × 悪い状態:黒っぽく、悪臭がある。
理想は毎日チェックできると良いのですが、気になった場合だけでもチェックしてみてくださいね。

シーン別おすすめ商品!

朝食編

野菜たっぷり味噌汁

ここに納豆とバナナをプラスすれば”乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維”が一緒にとれますよ!

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コンビニ朝食

これらのヨーグルトにカットフルーツやインスタントの野菜味噌汁をプラスするとなお良いですね!
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自宅用ヨーグルト

毎朝、必ずヨーグルと食べるならファミリーパックがおすすめ!様々な種類があるので自分に合うものを見つけてくださいね。
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オフィス編

フリーズドライ納豆

ジップ付きのものを購入すれば、いつでもどこでも手軽に食べることができます。営業の方やデスクワークの方におすすめの商品!

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ピクルス

オフィス間食で”ピクルス”は健康的かつおしゃれ!コンビニで手軽に購入できるので、さっぱりしたい午後の休憩時におすすめの商品です!

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6Pチーズ

ストレスを軽減してくれるカルシウムの多いチーズがおすすめです!チーズの種類だとパルミジャーノやゴーダチーズ、チェダーチーズなど…

https://twitter.com/livedoornews

外食編

大戸屋

麹漬けにされた魚の定食メニューがおすすめ!漬物や味噌汁もセットになっているので様々な種類の発酵食品をとることができますね。

https://www.instagram.com/ootoya.jp/

やよい軒

魚の味噌煮定食メニューがおすすめ!さらに白米を十六穀米に変更して食物繊維量もUPすることができますね。

https://twitter.com/bmwakipika
あわせて読みたい 食べなきゃ損!?おすすめスーパーフード特集最近テレビや雑誌でもよく目にするようになった「スーパーフード」。一体、どういう食べ物で何に効果的なのかご存知ですか?より栄養を吸収するための

まとめ

いかがでしょうか?今回は、”ヨーグルトがカラダにいい”のではなく、”乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やすこと”が重要であることをご紹介しました。
善玉菌を増やすためのポイントには、食事面だけでなく、睡眠時間やストレスなど生活習慣や心の健康に関わる項目もありましたね。ダイエットの成功だけでなく、健康的なカラダをつくるためにも活用することができる内容になっていると思います。
なるべく手軽に始めることのできそうな項目を集めてみました。まずは、1つからでも普段の食事や生活習慣にぜひ取り入れてみてください!

 

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