レモンやオレンジを連想する方も多いのではないでしょうか。そんなビタミンはどんな栄養素であり、どんなはたらきをしているのか、ご存知ですか?
ひとことに「ビタミン」といってもその種類と効果は様々であり、日常的に摂取しているビタミンの特徴を知ったうえで、目標に応じて摂取するビタミンの種類も意識したいところ。
今回は、ダイエットという目的のためにはどんなビタミンが適切なのか、ご紹介していきたいと思います。
Contents
ビタミンとは
ビタミンとは難しい言葉で言うと、微量有機栄養素のことを指します。人間の体において、生理機能が正常にはたらくために必要不可欠であり、他の栄養素の働きをスムーズに促すための、潤滑油のような役割を果たしています。
一般的にビタミンは全部で13種類存在し、そのうち水に溶ける水溶性ビタミンと、油脂に溶ける脂溶性ビタミンとに分けることができます。
水溶性ビタミン
水に溶けて、油に溶けない性質を持つビタミン。汗や尿などから体の外へ排泄されやすく欠乏する心配がある。
脂溶性ビタミン
油に溶けて水に溶けない性質のビタミン。体の中に蓄積されやすいため欠乏のリスクは小さいが、摂りすぎによって症状を引き起こすことがある。サプリメント利用の際には注意が必要です。
上記それぞれの性質をふまえ、水溶性ビタミンは少量を頻回とること、脂溶性ビタミンは油といっしょにとると吸収がよくなると言えますね。
一方で水溶性・脂溶性どちらのビタミンも、過剰摂取すると体に害を及ぼしてしまいます。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で設定されている、この量までなら摂取しても過剰の害のない耐容量「耐容上限量」を目安に、目的、摂取量に十分に注意して適正量をこころがけましょう。
ビタミンの種類とはたらき
水溶性ビタミン
- ビタミンB1:糖質の代謝を助ける、神経の機能を保つ
- ビタミンB2:脂肪の代謝を助ける、酵素の働きを助ける
- ビタミンB6:タンパク質の代謝を助ける、神経伝達物質の合成に役立つ
- ビタミンB12:末梢神経の傷を修復する、赤血球を生成
- ビタミンC:コラーゲンの合成を促進する、メラニン色素の抑制
- 葉酸:赤血球の生成、細胞の発育に役立つ
- ナイアシン:3大栄養素の代謝を助ける、アルコールの分解に役立つ
- ビオチン:脂肪酸、アミノ酸の代謝を助ける、神経の機能を保つ
- パントテン酸:脂肪酸の代謝を助ける、コレステロール量を保つ、副腎皮質ホルモンの合成を促す
脂溶性ビタミン
- ビタミンA:皮膚や粘膜の増強、目の健康を保つ
- ビタミンD:カルシウムの吸収に役立つ、骨や歯の成長を促す
- ビタミンE:血行を良くする、ホルモン分泌を助ける、脂肪の酸化を防ぐ
- ビタミンK:血液を凝固させる、骨や歯の成長を促す
ダイエット向けビタミン
たくさんの種類のビタミンをご紹介しましたが、ダイエット中に意識して摂りたいビタミンは「ビタミンB群」。
摂取した食べ物の代謝を効率的に行うためにはビタミンB群が大切ですが、すべてを覚えるのはちょっと難しい…。今回はその中でも特に3つのビタミンBに注目したいと思います。
ビタミンB1
糖質の代謝に大きく関わり、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。
ビタミンB2
主に皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをするビタミンで、糖質、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーにするなどの代謝を支える重要な働きをしています。活発に活動し、エネルギーをたくさん消費する人ほどビタミンB2はたくさん必要になります。
ビタミンB6
食品中のたんぱく質からエネルギー産生したり、筋肉や血液などがつくられたりする時に働いています。
このため、たんぱく質を多くとる人ほどたくさん必要になります。
これらビタミンB群は糖質や脂質の分解、代謝を促すほか、新陳代謝を促進するのでお肌の美容効果も期待できます。
水溶性ビタミンであるビタミンB群は時間が経つと体外へ排出されてしまうため、1度に大量摂取するより毎食の食事でしっかり補うことが大切です。
見直しが必要?お食事例
ダイエットにはビタミンB群の摂取が大切であることは分かりましたが、どんな食事をとればビタミンBを摂取できるのか、あまりイメージできていない方も多いかと思います。
実際にビタミンB群が不足しやすい具体的な食事例、そしてビタミンB群を補うために理想とされる具体的な食事例をみていきましょう。
ビタミンB群が不足しがちなお食事例
- 朝食:菓子パン、ジュース
- 昼食:コンビニのお弁当
- 間食:チョコレート
- 夕食:インスタントラーメン、ビール
日常的に手に入りやすく、利用しやすいのが菓子パンやインスタントラーメンですよね。
そしてついつい手にとってしまいがちなビール。実はこれらにはビタミンB群はほとんど入っていません。
つまり、菓子パンやインスタント食品で摂取しているカロリーが代謝されにくく脂肪に変わりやすくなってしまいます。
理想の食事例
- 朝食:玄米おにぎり、牛乳
- 昼食:中華レストランのレバニラ炒め定食
- 間食:アーモンド
- 夕食:お刺身、納豆
ごはんやパンは白いものではなく、精製されていない玄米や胚芽パンを選びましょう。
ビタミンB群は加熱に弱く、コンビニ等のお弁当は十分に加熱されている物が多いため、ビタミンB群が少ない傾向にあります。
また、ビタミンB群は水溶性のため、こまめに摂取したいもの。間食でもアーモンドなどで補うことができるとよいでしょう。
いかがでしたか?
数あるビタミンの中でもダイエットに効果的なビタミンの種類を覚えることができましたか?ダイエットをしているのであれば、代謝効率を高めるためにも積極的に摂りたいのがビタミンB群。
毎日の食事の中で、少し意識しながら選んでみてくださいね。
あわせて読みたい
ダイエット中の食事を強力サポート!太らない食べ方ノウハウダイエットの基本は食事。
しかし、いつでもどこでもダイエットに効果的な食事ばかりを選んで食べることは難しいですよね。
今回は、ダイエット